自分がどんな人間であるのか考えたことはありますか?
意外と普段の暮らしの中では自分自身を分析する機会は少ないですが、選択を迫られた時にそれは顔を出します。
「自分は自分に甘いから独立は無理だ」
「自分はリーダーシップがないからこのプロジェクトを引っ張っていく自信がない」
このように、セルフイメージの低さゆえに一歩を踏み出せないという人も多いはずです。
しかし、そんな負のイメージは、過去の自分が作った檻でしかなく、「現在の自分」であれば実際に一歩を踏み出し成功を掴み取ることができるケースも多々あるのです。
この記事では、「過去の自分が作り出したセルフイメージの檻から抜け出す方法」について解説していきたいと思います。
セルフイメージの低さは過去の自分が作り出した檻である理由
セルフイメージが低いことが「過去の自分が作った檻」というのは、よくわからないという人もいるでしょう。セルフイメージは、心理学で言うところの「役割効果」を果たしてしまう傾向にあります。
役割効果とは、人間は役割を与えられるとその役割にあった行動を起こすというものです。幼少期~16歳くらいまでの経験によって、セルフイメージの低さは生まれます。
「○○君は本当に自分に甘いんだから」
「○○君は片付けが下手だね」
「○○さんは傷つけやすいんだね」
「○○さんは本当にわがままだね」
幼少期~16歳くらいまでの期間にこのような言動を多く受けることによって、「自分はそういった評価を受ける人間なんだ=自分はそういう人間なんだ」とセルフイメージしてしまいます。
そして、一度そういったセルフイメージが付いてしまうと、「役割効果」によってそのイメージ通りの言動や行動をしてしまうのです。
これが「過去の自分が作った檻」ということです。
世の中には「自分らしさ」という表現がよく使われたりしますが、実はその多くは幼少期から大人になるまでの期間に刷り込まれたセルフイメージであるとも言えます。
だからこそ、「今の自分」にフォーカルをして「セルフイメージを修正していく(セルフイメージの檻から抜け出す)」ことができれば、「本当の自分らしさ」に出会えるのです。
「本当の自分らしさ」は、檻の中に閉じ込められた自分よりも可能性に満ちているはずなので、より成功を掴める確率が高くなると言えるでしょう。
セルフイメージの檻から抜け出す方法
過去の自分の経験によって作られたセルフイメージの檻を抜け出すのは、簡単にできるわけではありません。
それほど過去の経験は現在の自分に深く関係しているのです。
檻の中から抜け出すためには、いくつかのステップを踏む必要があります。
①どんなセルフイメージを持っているのかを把握する
「自分ってどんな人間?」と聞かれたとしても、漠然とした答えしか出せない人は多いはずです。暮らしの中で「自分って何者だ?」「どんな人間なんだ?」と自問自答する機会は意外に少ないので、漠然とした答えしか出ないのは当たり前かもしれません。
ということで、まずやるべきことは「自分がどんな人間なのかを把握すること」です。
数時間リラックスできる時間を作り、書き出せるだけ自分という人間の特徴を挙げてみましょう。
- 「人前で話すのが苦手」
- 「異性といると落ち着かない」
- 「仕事でミスすることを恐れてしまう」
- 「誰かといなければ不安になってしまう」
このように、思いつく特徴であれば何でも書いてみるのです。
特徴を出し尽くしたら、書き出したそのすべての項目をじっくりと読み返し、自分という存在を改めて客観視してみましょう。
②「今の自分」の能力をその特徴に当てはめてみる
書き出した①の内容は、過去の自分が作り出したセルフイメージそのものですが、「今の自分」はそのイメージと違っているケースが多かったりします。
例えば、前述した「人前で話すのが苦手」というセルフイメージは、学生時代にしっかりと準備せずに発表会などに参加してしまい、失敗したことによる軽いトラウマであったりします。
しかし、「今の自分」を考えてみると、会議やプレゼンの前にはしっかりと資料を作成し準備を完璧にできる人間に成長しているわけです。そう、「人前で話すことが苦手」である原因となる「準備不足」は、今の自分にはまったく当てはまらないのです。
セルフイメージを書き出し、今の自分を再度当てはめてみることで、「あ、今の自分なら大丈夫かも」と思うことができれば、それはセルフイメージの檻から抜け出せる状態までこれたことを意味します。
③実際にセルフイメージの檻を抜け出す
元々持っていたセルフイメージを①のように書き出し、今の自分を②のように当てはめイメージとの違いに気づくことができたならば、あとは実際に行動してみるだけです。
「あれ?人前で話すのが苦手なはずだったのに、意外と問題なく話ができるな」
そんな新たなセルフイメージを構築できるはずです。もしもなかなかうまくいかない場合は、何度か繰り返してみましょう。「今の自分ならもう苦手なはずがない」という意識を持つことで、多少の時間は掛かっても必ず檻から抜け出すことができるでしょう。
まとめ
今回は、過去の自分が作り出したセルフイメージの檻から抜け出す方法について解説してきました。
- セルフイメージは、過去の自分の経験によるもの
- セルフイメージと「今の自分」はギャップがある
- そのギャップに気づくことができれば、セルフイメージの檻から抜け出すことができる
全てのセルフイメージから抜け出すことは難しいかと思いますが、必ずいくつかの部分で改善することが可能なはずです。もしも改善ができれば、確実に人として成長し成功を掴める確率は上がります。
ぜひ一度、数時間程度の時間を作って自分の過去と今の自分を見つめてみてはいかがでしょうか?意外と簡単にセルフイメージの檻から抜け出せるかもしれませんよ。