自分自身に価値を感じ、意義のある存在であると自覚する心理の事が「自尊心」とされていますが、現代社会では時に自尊心がボロボロになってしまうことがあったりするものです。
自尊心がボロボロになってしまうと、不安感が爆発し鬱に発展してしまうケースも多々起こっています。元々自尊心が低い人が周囲の環境や自己嫌悪によって精神をすり減らしてしまう場合もあれば、自尊心が高い人が大きな失敗や環境の悪化によって心が折れてしまう場合もあります。
そういった意味では、どんな人にも起こり得る問題であると言えるでしょう。もしも自分自身の自尊心がボロボロになったとしたならば、どのように対処すれば良いのでしょうか?
この記事では、そんな「自尊心がボロボロになってしまった時の対処法」について解説していきたいと思います。
自尊心がボロボロになるケース
ここからは、実際に自尊心がボロボロになるケースを挙げてみましょう。
周囲に認められない期間が続く
人は承認欲求というものが備わっています。承認欲求とは「他者に認められたい」という心理のことで、人間が努力をする上での大きな原動力にもなったりします。しかし、長い期間周囲に認められない期間が続いてしまうと、承認欲求は満たされず自尊心が深く傷ついてしまうのです。
努力が報われず疲れ果ててしまう
自分なりに努力を続けているのもかかわらず結果が出ないと、「自分には実力がないんだ」と自尊心がボロボロになってしまいます。長い期間頑張り続けてきたことが実を結ばない為、そのショックもかなり大きく立ち直ることが難しくなります。
周囲に嫉妬心を抱く相手がいる
もしも自尊心が一定以上ある人であっても、周囲に嫉妬心を抱くほどの相手はいる場合は自尊心が傷ついてしまう可能性があります。特に自分が自信を持っている部分が全く通用しない相手がそばにいる場合、自尊心が深く傷つけられてしまうものです。
客観力があり自分の実力と自尊心のギャップに苦しむ
客観力がある人は、常に正しい選択を冷静に行うことが出来るため成功しやすいのですが、客観力があるゆえに自分の実力と自尊心のギャップを正確に理解できてしまい、そのギャップに苦しんでしまうこともあります。自己分析が得意であるという長所が仇となってしまい、精神的に落ち込む期間が長くなりがちです。
自分にできないことが続いてしまう
成功体験を得るということは自尊心を正常に保つためには必要ですが、自分にできないことばかりが続いてしまうと、「自分は名によってもダメな人間」というように自尊心が大きく傷つけられてしまいます。本来実力がある人であっても、無理な挑戦を続けてしまったり運悪く失敗が続いてしまうと精神的に落ち込んでしまうのです。
自尊心がボロボロになってしまった時の対処法
最低限のこと以外何もしない
自尊心がボロボロになった時は何をしてもポジティブに感じられないものなので、「しばらく何もしない」という対処法を実践するのが有効です。いわゆる「時間がお薬」というものです。
ただし、本当に「何もしない」というわけではなく、必要最低限の事(食事や入浴、掃除洗濯といった日々の生活や仕事)はしっかりと行いましょう。
ここで言う「何もしない」というのは、「自尊心に関することを一切考えない」「自尊心を取り戻そうと行動を起こさない」ということです。ある程度時間が経ち、心と体が落ち着いた状態になってから再出発することが非常に重要なのです。
全く違うことを行う
一度自尊心が傷ついてしまうと、意地になってその要因となった物事に取り組み解決しようとする人もいますが、これは逆効果になってしまう可能性があるのでおすすめできません。
そんな時におすすめなのが「自尊心が傷ついた要因となることから離れ全く違うことを行う」という方法です。前記したような「何もせずに落ち着いてから再出発する」という方法もおすすめですが、人によってはそれだけでは精神的なショックから抜け出せず負のスパイラルに陥ってしまう場合もあります。
そのようなタイプの人は、全く違うことを行うことで「考えすぎてしまう」ことを防ぐことが出来るのです。何かしている時は自尊心を傷つける要因を考えずに済むので、気分転換にもなります。
まとめ
今回は、自尊心がボロボロになってしまった時の対処法について解説してきました。
- 周囲に認められない期間が続く
- 努力が報われず疲れ果ててしまう
- 周囲に嫉妬心を抱く相手がいる
- 客観力があり自分の実力と自尊心のギャップに苦しむ
- 自分にできないことが続いてしまう
このように、自尊心がボロボロになってしまう原因は実に様々です。
もしも自分自身の自尊心がボロボロになってしまった場合は、「最低限のこと以外何もしない」「全く違うことを行う」といった対処法を試してみましょう。